ブログ記事ネタを整理していたら出てきた今は亡きLML社製の「Freedom」。
2017年に破産しているのですが、1980年代はイタリアのピアッジオと提携しベスパをOEMで製造していたことで日本でもご存知の方は多いのではないでしょうか。
この業務提携も2000年には解消され、「スターデラックス」というベスパに酷似したモデルを展開し、一命をとりとめましたが業績は徐々に悪化し破産に追い込まれたバイクメーカーですね。
日本ではベスパの面影を残す「スターデラックス」シリーズが人気を誇っていましたが、ご当地インドでは「Freedom(フリーダム)」シリーズのほうがメジャーな存在。
理由は、現地人によりますと極めて単純でして、
『Freedomのほうが4人まで乗れる♪』
からだそうです(笑)。
“いやいや、4人乗りはないやろぉ~”、と突っ込みたいのですが、まぁ3人くらいならいけるかなと考えてしまう自分は、日本人DNAの劣化を時々感じてしまいます。
海外輸出を中心に稼ぎ頭だった「スターデラックス」シリーズも所詮は「ベスパ似のスクーター」。
知名度は本家ほど上がらず徐々にその姿を消していくのでした。
一方で、インドで人気モデルだった「Freedom」シリーズも、ご覧のように大した特徴もないバイク。
よく似たモデルは、ホンダ、スズキ、ヤマハやヒーロー等から市場に投入されている市場。
おそらく破産のキッカケの1つは、ヒーローホンダがホンダとの業務提携を終え、独自の「ヒーロー」ブランドとして生まれ変わったからではないでしょうか。
これによりヒーローのバイクは、インドメーカーながらホンダの血を引く地元メーカーという印象が強くなり、当然安価な価格で製品を市場投入できるようになったと聞いています。
工作機械メーカーからベスパをOEM生産することでのし上がったLML、一方でヒーローはその昔「ヒーローホンダ」ブランドとして勝手に「ホンダ」という名称を使用していたにも関わらずごホンダとの折り合いをつけ“ご本家ホンダ公認の「ヒーローホンダ」”として存続した経緯があるメーカー。
こう考えても、LMLとヒーローのインドバイクメーカーの勝負の行方は簡単に想像できますよねぇ。
国内市場が巨大なだけにインドだけでも食っていけたはずだと思うのですが、このLMLも悲運だったのかなぁ。
今のうちにLMLバイクを買いあさっておけば、将来良い値がつくかなぁ。。。あまり期待できそうにないですね(苦笑)。
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