半島マレーシアの南端でシンガポールとの国境の街となるジョホールバルに滞在していた時のお話です。
『よし、今日はゲイランへ行こう!』
と、現地人から連絡が入ります。
ゲイランと言えば、知る人ぞ知るシンガポールの歓楽街、そこではさまざまな国のお姉さんと交流が持てるという超有名スポット。
しかし、シンガポールまでそう遠くないとは言え、ここはマレーシア。
「国境を越えてまで遊びに行くのも面倒くさい」と返事をした私でしたが、思わぬ内容の返事が来て俄然行ってみたくなったのでした。
『ははは。オマエ、ゲイランってジョホールにもあるのを知らないのか。』
“えっ、マジ♪”
ということで、現地人と待ち合わせ、いざジョホールのゲイラン目指して車を走らせたのでした。
到着したのは、ジョホール庶民の御用達デパートであるKSL City Mallや11@Century Hotelからほど近い裏通り。
車を降り現地人の後をついて歩いているうちに彼の言うゲイランが私の期待するモノとは違っていたことに気づくまでそう時間はかかりませんでした。
彼の言うゲイランとはレストランだったのです。
せっかくシャワーまで浴びて支度をした私は失笑しながら己のゲスさを隠しつつ、“まぁ、人生こんなもんよね”とばかり早々に観念、彼と食事をとることになったのです(笑)。
しかし、このゲイランと看板を掲げているレストラン、私にとって少々問題アリでして結局まともに料理を口にすることはできませんでした。
それは何故かと言いますと・・・。
『だって、このゲイランっ言うレストラン、カエル料理のお店なんですもん!!』
馴染みのない形状の料理が出てきて「あれ?」とは思ったのですが、一口ほど口にしてみて確信したのでした(苦笑)。
鶏肉に似た食感で意外と美味しい等と言われていますし、私も食べたことがないわけではありません。
が、私にとっては別に好き好んで食べるシロモノではないのです。
現地人からメニューを取り上げ見てみると、やはり中国語でカエルを意味する「田鶏(ティエン ジー)」の文字が。
“オレは、わざわざシャワーまで浴びてカエルを食べる準備をしていたということなのか・・・”
周囲に軒を連ねる多くの中華系レストラン、なぜその中でカエルを食べさせる店に入らなくてはならなかったのか?
ふと、そう考えた私。
結局、「ゲイラン」という名前に冷静さを失った自分に責はあるものの、どうも合点がいきません。
私は一緒に店に入った現地人にこう聞いてみたのでした。
「アンタ、ゲイランはマレーシアにもあるって言ったよね。オレの言うゲイランはこんなんじゃないんだけど。」
不思議そうカエルをむさぼる手を止め私を見つめる現地人でしたが、すぐさまこう答えるのでした。
「何言ってるんだ?ここはゲイランのマレーシア支店、知らないのか?他にもベトナム、カンボジアやインドネシアにも展開している有名なチェーン店なんだ、知らないのか??」
自慢げに答える彼を見ていると何かしら白昼からゲスなことを期待した私が少し恥ずかしく思え、「そうなんだぁ」としか答えられなかった私。
日本に支店があるわけでもないのに私が知るわけないのですが、と言っても日本では絶対流行らないと思います。
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