鶏が食べたくなると池で魚を釣るという物々交換な生活を送るタイの田舎生活。
この日も鶏をゲットすべく養鶏場のオバちゃんの所へ釣れた魚を貢ぎに行きました。
普段は雷魚(平均30cmくらい)を2~3匹で鶏を1羽もらうんですが、今回はパクーしかも4kg級を貢ぐのです、ここは強気に「1:1(One on One)」トレード交渉でいこうと心に決めた私。
いつも魚のサイズに不満があるのかバカにしてるのか、何かブツブツ言っている(ように聞こえる)オバちゃんに対して“日本のアングラー”代表としての面子を取り戻すため一勝負。
鶏肉自体は隣町まで車を走らせれば市場で調達可能なのですが、ご存知かもしれませんが市場って衛生的に不安もありますし、新鮮な鶏肉なのか、もしかしたら病気で死んだヤツとかでは。。。。と思ってしまうと、できるだけ素性の知れた新鮮なモノを調達したくなりますよね。
「魚釣ってきたから鶏1羽さばいてちょうだいな」なんて会話はできないのですが、そこは既に気心の知れた間柄になっている私と養鶏場のオバちゃん。私がここへ袋をぶら下げて来るときはたいがい物々交換だとわかっているので、今更二人の間に言葉は必要ないのです。
養鶏場と私は呼んでますが、どちらかというと雑貨屋を営む農家が裏庭で鶏を飼っている程度の規模。
私は誇らしげにナイロンで編まれた米袋の中の獲物を誇らしげにオバちゃんに見せます。
「大きいじゃない!これなら1匹で鶏2匹ぶんくらいあるわね!!」
狙い通りのリアクション、しかも2匹もらえるとは。。。今日はツイている。
私の機嫌がよくなったのは言うまでもありません。
オバちゃんはそそくさと鶏を取りに裏の方へ消えていきました。2匹さばいてもらうんならちょっと時間がかかりそうだな。
しばし顔見知りの現地人とビール飲みながら、鶏を2羽ぶら下げて戻ってくるオバちゃんを待つことに。
現地人との話題ももっぱら私が釣った魚。。。気分いいですねぇ、やはり今日はツイているようだ。
しばらくすると、店の奥からお昼寝中だったのか機嫌の悪そうな顔でこの店の“お局様”的なお婆ちゃん登場。
ちょっと昼間から酒盛りで騒ぎすぎたかな。。。というか、昼間っから寝るなや!って言いたいところですが、このお婆ちゃんに嫌われると店は出入り禁止になるでしょうし鶏ももらえなくなる可能性さえある影響力と支配力を何故か持っている誰も逆らえないお婆ちゃん。
タイの人って、妙に「年功序列」みたいなのを重んじていて馴染めないこともあるのですが、今ここにいるメンバーの中では明らかに最年長で一番エライ存在。
私の足元においてある米袋に気づき、「オマエが釣ったのかい?」みたいな仕草で問いかけてくるお婆ちゃん。
上機嫌な私は袋の口を開けて獲物をお婆ちゃんに見せたのですが、なんとお婆ちゃん、涼しい顔で軽々と4kgはあろうかというパクーを袋から取り出したのです。
まだ生きてるんで、当然パクーもジタバタするのですがお婆ちゃんは平然とした顔で、
「ほほう、いつもよりは大きいみたいじゃのう」
とニヤリ。
見てやってください、このお婆ちゃんの涼しげな顔でパクーをぶら下げている姿。
この光景にはその場居た一同は驚きと喝采。
気分をよくしたかお婆ちゃん、しばらくパクーをぶら下げたまま“こんなん楽勝”と言わんばかりの得意顔。
きっと皆の注目を集めるのも何十年ぶりだろうし、この先の彼女の人生でももうないでしょう、冥土の土産にでもなれば婆さんも成仏もしてくれるだろう。。。実は、私は心の中ではこう思っていたのですが。。。
と、こう思っていた私の心中を察したのか、お婆ちゃんが身振り手振りで私にこう伝えてきました。
“これだったら、鶏は1匹だね”
さっきまでは上機嫌だったんで、連中にはビールまでおごってやったのに。。。泣く泣く鶏1羽ということで引き上げることになった私。
しかし、オバちゃんは既に2羽をさばいていたので、後日お婆ちゃんが昼寝している時にこっそり1羽を私に渡してくれたのでした。。。オバちゃんありがとう。。。
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