インドを代表する料理で日本でもお馴染みの“ナン”ですが、現地インドではどちらかと言うと“チャパティ”のほうが調理方法も手軽でメジャーだったりします。
この“チャパティ”、ご当地インドでは一工夫加えた“プーリー”とか“パロッタ”とかという派生料理も存在し、これも結構美味しかったりするんですねぇ。
まぁ例えて言うと、「“チャパティ”というポケモンが“プーリー”や“パロッタ”に進化する」ってイメージでしょうか。
まずは、“ナン”と“チャパティ”の違いですが、こちらは原材料から違うので比較的簡単に分けることができます。
“ナン”は普通の白い小麦粉、“チャパティ”は全粒粉がそれぞれ原材料になりますので見た目の色合いからも一目瞭然で「白い“ナン”」と「茶色い“チャパティ”」を見分けることができます。
少し付け加えると、原材料を発酵させ石釜(タンドール)の側面にひっつけて焼き上げる“ナン”に対して、“チャパティ”は発酵させずにそのまま鉄板などで焼きます。
味のほうはお察しの通り、“ナン”のほうが全粒粉でないぶん上品で発酵もさせてるんで、パンに近い食感となります。
ここまで書くとお分かりと思いますが、“チャパティ”で庶民の料理なんですねぇ。
普通の家庭でタンドールがあったりする家庭も少ないでしょうし、“ナン”は「お金持ちの家庭の食べ物」なのです。
冒頭の挿絵が“チャパティ”で、こちらが“ナン”ですね。
やはり、どちらかと言うと“ナン”のほうが白くて美味しそうですよね。“チャパティ”のほうは全粒粉特有の臭いと小麦フスマのエグみがありますし、好き嫌いは分かれると思います。
この庶民派“チャパティ”の生地を原料にして“プーリー”と”パロッタ“と言う料理が作られます。
やはり、毎日同じ味だとさすがのインド人も飽きてしまうのか、はたまたトッピングする具材に応じて作り分けられているのかは定かではありませんが、私の見る限り「その日の気分」で適当に作り分けられているようです。
まず、“プーリー”はどんなものかと言いますと、「“チャパティ”の生地を油で揚げたモノ」で「全粒粉粉の“揚げパン”」ですね。
そして、“パロッタ”は、「“チャパティ”の生地に油を塗りながら薄く広げて折りたたんで焼いたモノ」で「全粒粉の(柔らかめの)パイ」です。
言い換えると、
「一子相伝の北斗神拳のような”ナン“」に対して「派生の多い南斗聖拳のような”チャパティ“」
といった感じではないでしょうか。
こうなってくると以前紹介した似ている料理である”ドーサ“も何かの宗派に例えようといろいろ考えたのですが、当てはまる面白い単語が見つかりませんでした。
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